「良いの…?」
友義の質問に
那智は
大きく頷き
友義を見つめた。
そして
ドキッとした。
初めてのキス。
柔らかい
相手の唇に
那智は
ずっと前読んだ
少女マンガの
キスシーンを思い出した。
そして
友義はずっと
「寒くない?」
そう那智を
心配してくれた。
那智は
そんな友義の
優しさを感じながら
★+:.*゚・☆:。・*・゚★:・。*゚ 二人は
一つになった。
★+:.*゚・☆:。・*・゚★:・。*゚
公園の木のしげみ…
下手すれば
誰かに見られていた
かもしれない。
だけど
那智は
何だか嬉しくて
仕方なかった。
だって
友義が好きだから。
そして
二人は衣服を直し
ベンチに座りながら
また
話し初めた。
「那智…」
「何?」
「ごめんな。」
「何で…?」
「いや…
何となくっ!」
那智は
何でか分かってた。
…分かってた。
けど
何も言えなかった。
だって
友義が
死にたくない
このことを
誰よりも
思ってるはずなのに
一度も
言わなかったから。
言えるはずが
なかった。
※15話へ続く