タカシ《もしかして最近よくテレビで特集組んでたりする,リストカットってやつ?……まゆのメール読んだけど,相当参ってるみたいだね。俺でよければ何時でも起きてるから,辛かったらすぐメールしてくれて構わないから。まゆはまず1人で悩みを全部抱え込まないで?俺がいるから。もう1人ぼっちじゃないんだから。安心して今日はゆっくり眠った方がいいよ。\(^−^)/》まゆは勉強をする為,その日のメールはそこでやめておいた。友達と遊ぶ事も,ゲームをする事も,テレビを見る事もこれまでなかったので,まゆには勉強しかなかった。朝5時まで予習,復習,検定試験の勉強をして,仮眠をとって重い足取りでまた今日も学校へと向かった。まゆは昼休みになるなりすぐにメールを読み返した。『《1人ぼっちじゃない》…か…………今日の購買のパンは何が残ってるかな…また豆パンかな。そういえば5時間目って体育だったかな…バレーボール…また集中攻撃かな…でもまゆにはタカシがいるから,少し頑張ろうかな……タカシは裏切らないかな…。』その日も陰湿ないじめが繰り広げられた。その現場を見ている先生も何も言わない。見て見ぬフリをする。自分に回るのが恐いから。