スーパーにて

kozma  2006-11-07投稿
閲覧数[586] 良い投票[0] 悪い投票[0]

スーパーでお買い物。
子供達が一時間後には帰って来る。

私は、そそくさと晩御飯に必要なおかずをカゴに詰める。

「はぁ〜、終わった」
レジに向かう途中、


「あ、せんたくのり」

娘が割れないシャボン玉を作りたいので買うように頼まれていたものだ。

私は、洗剤コーナーへ走る。

“のり、のり、洗濯のりはどこ〜?”

すると、背の低い私の頭上に半透明のひょうたん型をした洗濯のりが…。

私は、おもむろにそれに手を伸ばし掴む。

…と、その時、スポンッ 何か空気の抜ける音がしてネトッとしたが、

気にせずカゴへ…。

横倒しに置いた時に、それが何かに気付いた。

「ゲー!!」

のりがデロデロとカゴの隙間から滴る。

キャップが外れてたのだ。

周りを気にしながら、キャップを探したが見つからない。

手を伸ばした時に、圧がかかってキャップを飛ばしたのか、

誰かのいたずらで、キャップが外されてたのかは分からない。

それとも、これは、テスター?お試し用で蓋がないのか?

誰のせいにもならないテスターと言う事にした。

多分テスターであろう液体を下の棚に移し、二番目にあるのりに手を伸ばす。

しかし、奥まっていて中々手が届かない。

そんな中、主婦が一人妙な顔をしながら私の後ろを通り過ぎようとした。

私は、慌てて下の棚に置いたのりを隠す。

そして、見えなくなったのを確認して、再び手を伸ばした。

のりは、少しずつ前に出るがまだ手の届く所ではない。

しばらくすると、店員がやって来た。

同じ列にある別の雑貨を補充し始めている。
身危険を感じた私は、下の段に置いたのりをトイレ洗剤の影に隠れるように置き直す。

これなら、大丈夫!

私は、少しホッとしながらまた手を伸ばした。

「お客様。」

“ギクッ!列の端にいた筈の店員だ。”

いつの間に来たんだ?
私は、恐る恐る振り返る。

「は、はい。何でしょう?」

心なしか上擦った声をだした。

…多分、続く…

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 kozma 」さんの小説

もっと見る

ミステリの新着小説

もっと見る

[PR]
激安耳つぼジュエリー
簡単貼るDiet


▲ページトップ