『夢の国』? 知らず知らず入ったボーリング場 すごい音や騒ぎ声に昔あの人とよく勝負した事が思いかえされる 端っこのレーンでただ一人自分と勝負していた 別れる別れない そんなまじないをしながらね 隣のレーンは仲のよさそうなカップルが 彼らは休憩なのか上着を置いたままいつのまにかいなくなった 私は最後のおまじないにチャレンジする ストライクなら別れない ど真ん中に転がるボール 響き渡る乾いた音 目をあけると右端に一本のピン 左側には二人いたはずの彼だけがいた 彼は口を開けたまま淋しそうな顔でその瞬間座り込んだ その後すぐ私も