あの頃のあたしは、恋に勉強に、結構うまくやってたと思う。いつからだろう・・・ あたしの何かが狂ってしまったのは。 2005年10月 携帯から流れるのは、倖田徠未の「プロミス」・・・私はイライラしてた。彼氏のゆうきと連絡がもう、2週間とれないからだ。彼に電話しても、まったくでない。あたしたちは、付き合って一ヵ月になる。出会いは、教習所で一緒に免許をとりにいってからだ。とりにいく、3日くらい前に出会ったあたしたちは、家も近いこともあり、すっかり意気投合した。彼は、金髪であたしを20代だと思った失礼な見かけヤンキーだったが、きさくでおもしろい性格に、あたしは惹かれていった。そんな彼と、免許を早く手にいれたあたしは、うかれていた。そして、その勢いもあり、ラブホでやってしまった。その日があたしの処女喪失の日であり、付き合い始めた日だった。あたしは、どこにでもいる見た目派手なギャルで、それなりに付き合ったが、処女までは許せなかった。でも、なぜか、彼には許せた。なぜだかわかんないけど・・・彼は、4つ年上で「ゆうき」といった。車が好きでセルシオをはじめとした五台くらいの車を所有していた。どの車の中でも、常に流れていたのは、「倖田徠未」のプロモだった。 付き合い始めの頃、あたしたちはよく海に行った。夜の海のきれいさに切なくなって、ある日、こんなことを聞いた。「なんで生きてんだろ。存在価値あんのかな」いつも、ふざけてるゆうきが、真剣な顔して「んー難しいな・・・誰かにいてほしいと思やれるからかな。俺はオマエにいてほしいと思う」と言った。なんでかわかんないけど、涙があふれた。そして、しっかり抱き合った。 そんなゆうきも、二ヵ月をすぎると、連絡をあまりくれなくなった。好きとも、言ってくれなくなった。むかつくから、愚痴でも言ってみるものの、やっぱ好きだった。