WOLFMAN-ウルフマン-

話し屋  2006-01-05投稿
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第二章
『研究所』
扉を開けると中ぐらいのホールがある。ホールでは白衣を着た研究者達が研究について話したり、手に持った書類を見ながら歩いたりしている。
ホールは研究資金を狙って入ってくる強盗や泥棒などを捕まえるため24時間最新の機械によって警備されている。
僕は自分が働いてる研究室へ向かった。
研究室へ行く途中、白衣に着替えなきゃいけないため更衣室へ寄った。
更衣室には一人一人のロッカーが置いてある。僕は自分のロッカーに行き、ハンガーに掛けてある白衣を羽織った。
その時、頬に温かい物が触れ、想わず大きな声を出してしまった。
「うわっ!!」
「はははっ。おはよう」
マークがコーヒーを入れた紙コップを頬にあてたのだ。マークは大学の時からの同級生で、僕の数少ない友達の一人だ。
「なんだ、マークか。ビックリさせないでよ。」
そう言って僕はずれた白衣を直した。
「何だはないだろ。それより早く研究室行くぞ、愛しの彼女が待ってるぞ。」
マークがそう言って僕をからかった。
「そ、そんなんじゃないよ。ただの友達だよ。」
彼女とは、一緒に働いているティースの事だ。正直、好意はあった。だからこそ、恥ずかしくてたまらなく、急いで、その場を後にしようと、マークを置いて、研究室に向かった。
「お、おい。置いていくなよ。」
後ろから、微かにマークの声が聞こえた。
その時、僕は気付いた。
研究室に行ったら彼女に会わない訳には行かない。
それこそ、恥ずかしく緊張し何も喋れなくなるだろう。こんな事を毎日の様に繰り返していた。



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