悲しき殺屋2

たつん  2006-11-10投稿
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かずや「噂ってなに??」

かずやは、友人がいつもみたいにとんでもない嘘を言う。


そう思っていた。


「おぅ…噂なんだけどさ、」

かずや「なんだよ!」

「あのじいさん…昔人殺してるらしいよ。」

やっぱり思った通りだ。かずやは予想通り友人がデマを言ったことに対し軽く微笑んだ。


かずや「んなわきゃない!」

軽く流すかずや。すると友人は今まで下を向いていた顔をかずやの方に向けた。

「いやマジだって!!うちの親父が小さい頃なんかやったらしい…」


かずやは微笑みながらいった。

「そりゃないって!昔からパン屋だろ!なんでパン屋が人殺すんだよ。」

友人はそっと弁当を片づけだしながらこう言った。

「親父の同級生が、殺されたらしい。」

かずや「は…??マジで??」

かずやはウソと思いつつも、そう聞き返した。


「マジマジ!昨日親父がってか、前から酔っ払うと言ってたんだよ。」

友人は続けた。

「おれも初めは信じなかったさ、けどあまりに酔っ払う度に言うから一回聞いたんだよ。」

「ほんとに??って」


「そしたらさ、急に親父が泣き出して。。」

かずやにはウソのような演技に見えた。
かずや「わかった、わかったとりあえず授業始まるし教室戻ろうぜ!」

「…ああ」

友人はまだ話したかったみたいだ、かずやは気付いてはいたが立ち上がると、玄関に向かって歩いていった。


「おぃ…」


かずや「ん??」

かずやの歩いている後ろから友人が声をかける。

「じいさんの家行ってみない?!」

友人の言葉に合わせ、かずやは少しゆっくり歩いた。

少し興味がある。

かずやはそう思った。

「授業バックレて行って見ようぜ!」


かずや友人の方に振り向き親指を突き立てた。

かずや「おもしろそうだな!行こうぜ!」

「よっしゃ!かばんとってくる!」

そういうとダッシュで興味まで友人は戻っていった。


かずやは友人が来るまでの間おじいさんを観察していた。

いわばラーメンの屋台のパンバージョンで、いつもおじいさんはそのリヤカーを引いて歩いて自宅まで帰っている。


おじいさんは帰り支度を済ませるとゆっくりリヤカーを引いて歩き始めた。


「お〜い!お前のかばんこれだよな?」
友人が戻ってきた。
かずや「おぉサンキュー!おじいさん歩き始めたぞ!」

友人はすぐに後を付け始めた。

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