久しぶりに勝ったから
僕と先生は
その日飲み屋に行った。
「久しぶりに
勝ったなあー!」
「ですねえ!
さすが先生っ♪」
とりあえず
おだてる僕。
だって
先生は単純だから。
おだてときゃ上機嫌。
だから
このまま上手くいく
はずだった。
なのにちび太…
お前はいつも
余計なことばかりする。
その日も
僕を困らせたよな。
プルルルルッ♪
飲み始めて
まだ10分位だったのに
僕の
携帯が鳴った。
そして出ると…
いきなりお隣りさんの
大きな声が耳に響いた。
「ちょっと!!!
あんたんちの猫!!!」
「えっ!?
…どうかしましたか?」
「うちんち散らかして
今屋根の上に
行っちゃったのよ!!」
「あー…ちび太
やっちゃったか。」
僕はお隣りさんに
携帯番号を教えたこと…
改めて後悔した。
そしてお隣りさんは
構わず続ける。
「ええっ!!?
とりあえずあんた
早く帰ってきてよ!!」
「あー…はいっ!」
その後は
本当大変だった。
先生は
帰るなってごねるし。
あげくには
怒って帰っちゃったし。
そんなこんなで
クタクタなって
帰ったのにお隣りさん
怒鳴ってばっかだし。
ちび太は屋根から
下りてこないし。
まあ
お隣りさんが
中入ったらすぐ降りて
きたんだけどさ。
でもその時間は
夜の1時。
だって
ちび太が4時間以上も
降りてこないから。
とにかく
こんな時もあったんだ。
でも…
斎藤先生にも
困らせられたことが
いっぱいあるんだ。
今度は
その話をするよ。
※04話へ続く