うそつき(11

ちぃ  2006-11-11投稿
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シュウジが空になった缶を床に置く。

ベッドから少し体を起こした私と

立ち膝みたいな中途半端な姿勢のシュウジ。

ゆっくりと近付いてくるシュウジにドキドキする。

「…風邪…うつっちゃうよ…」

「いいよ」

触れるだけの軽いキス。
すぐ離れた唇は、一拍置いてまた重なった。

「んっ…」

予想以上の激しさに思わず声を洩らしてしまう。
そしてそのままシュウジは私の上に覆い被さってきた。

「…っはぁ、…シュウ…ジ…?」

やっと解放された口で呼び掛けてみると、向けられた視線には欲情の熱がこもっていた。

「エリカはこんなに簡単に欲しくなるのに…あいつを欲しいと思ったことはないんだ」

そう言うのと同時に、シュウジの手が私の頬を包む。

「やっぱオレ、あいつとは別れるよ。そんで素直な気持ちでお前を抱く」

「シュウジ…」

嬉し涙を流す私をシュウジはずっと抱き締めてくれていた。


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