シュウジが空になった缶を床に置く。
ベッドから少し体を起こした私と
立ち膝みたいな中途半端な姿勢のシュウジ。
ゆっくりと近付いてくるシュウジにドキドキする。
「…風邪…うつっちゃうよ…」
「いいよ」
触れるだけの軽いキス。
すぐ離れた唇は、一拍置いてまた重なった。
「んっ…」
予想以上の激しさに思わず声を洩らしてしまう。
そしてそのままシュウジは私の上に覆い被さってきた。
「…っはぁ、…シュウ…ジ…?」
やっと解放された口で呼び掛けてみると、向けられた視線には欲情の熱がこもっていた。
「エリカはこんなに簡単に欲しくなるのに…あいつを欲しいと思ったことはないんだ」
そう言うのと同時に、シュウジの手が私の頬を包む。
「やっぱオレ、あいつとは別れるよ。そんで素直な気持ちでお前を抱く」
「シュウジ…」
嬉し涙を流す私をシュウジはずっと抱き締めてくれていた。