男に付いて来た所は、青年が、今まで見た事の無い、瓦礫の無い砂漠の様な所だった。
驚いた事に、シャトルが4機有り、大型貨物船も着陸して居た。
男も女も、外人と思わしき人達も、たくさん居るではないか。
「人は、どの位生き残ったのですか?」
戸惑いを隠せない青年に男は答えた。
「約250人位の人が、シャトルを中心に暮らしているよ」
又、他の各地や外国でも、たくさんの人が生き残って居ると言う。
青年は、地球は、此れで大丈夫だと、未来を考え微笑んだ。
男の話は更に続いた。
「しかし…
最早、地球を離れて別な惑星に移動しなければ成らないんだ」
「おかしな事を…
地球を見捨てるなんて」
「今、生き残った人達だけでは、地球を救え無いし、文明の高い素晴らしい道具はたくさん有るけど、使えても、作れる人や直す人は居ないんですよ。
貴方に、簡単な無電機が作れますか?」
暫くして、世界中のシャトルが、惑星ベルトラに向かって、地球を飛び立った。
哀しげな青年も乗せて
シャトルから見た最後の地球は、真っ黒く、本当に崩壊したのだった。 西暦は0に成った。