うそつき(12

ちぃ  2006-11-12投稿
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翌日もシュウジは学校に来なかった。

風邪で熱なんて仮病なのに、なんで休むの?
まさか昨日のことは雰囲気に流されただけで、私と会うのが気まずいから、とか…?

嫌な想像ばかりが膨らんでいく。
いてもたってもいられない衝動に駆られたが、昨日も学校をサボっているのでさすがに帰ることは出来なかった。

一日中様子がおかしい私をマミが心配してくれて申し訳ない気持ちはあったが、笑顔を取り繕う余裕はなかった。
私の頭の中はシュウジでいっぱい。

そのまま放課後になり、マミは部活に行って私は一人で学校を出た。
トボトボと家までの道を歩いて行くと、家の前に人影が…。

「…シュウジ…?」

消えるような声で呟いた一人言は彼の耳に届いたようだった。

「エリカ…」

正面に向き合ったシュウジの左頬はうっすら赤くなっている。

シュウジの姿に驚きながらもとりあえず私は彼を家にあげた。


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