その人はピクリともしない。
恐る恐る近付いたそのときだった。
…
かすかにその人が動いた。
一気に恐怖心が最高頂になる。
次の瞬間から少年は記憶がなかったという。
母駆けつけた時に見た少年の姿は、まるで夜叉か鬼か。
母が止めるまで少年は殴り続けていた、顔を集中的に殴った少年の拳は真っ赤に染まっていた。
母が電気を付けた時、目の前で何が起こっているのか理解できなかった。
自分の息子が何をしているかわからなかった。
自分も襲われるのか?
母は恐怖した。
少年が拳を止めたとき、明るくなった廊下には
最近流行りのダイエットブレードと
血まみれの父が倒れていた。
続く