「はぁ!!」
「セャア!!」
俺の獲物が地面に落ちる前に何かがそれを邪魔した。
放たれた矢は頭を貫き、正確に切り出された鋼の剣は、猿を両断してしまった。「「1番は僕・私達」」
「同時にハモんなっっ」
それから、いくら捜しても野犬はでて来なかった。
こんな狩りは初めてだったし…しかもなんかムカついた。
オジチャンの家。
「がっははは…そうか?ソラは悔しがってた」
「うん。しかも、私とユータでやっつけたのよ」
周りの家に聞こえるくらいの大きな声でおじちゃんが笑い、自慢女が楽しそうに話す…俺は今日狩ってきた猿とウサギの肉に箸を突き立てた。
「ガッハハハ…ソラ!もっと食え!悔しいなら強くなれ!」
「わかってるよ!ぜってぇ次は負けねぇ!!」
俺が挑発してもエリナは知らん顔。ユータは笑って見てやがる。
「しかし…野犬が出なかったなんてなぁ…」
「あの時ソラが、ギャーギャー騒ぐから、逃げちゃったんじゃないの?」
「んなわけあるか!!」
俺のツッコミも効果なし…「んまぁ…いちを、長に聞いてみるから、お前達は広場で訓練しろ」
「はぁ〜い」
「へ〜い」
そのあとも、食事と自慢は続いた。