3つの首を持つ竜が現れたとき、龍華の隣にはあの2人がいた。
「秀・・・まどか・・・」
龍華の隣には龍華の目の前にいる2人ではない秀とまどかがいた。龍華の隣にいる2人は、霊になった2人だ。
『龍華さん、いきますよ』
まどかが言った。
「あぁ」
龍華は、両手を前に突き出した。霊の2人は、龍華の手に自分の手をそっと乗せた。
『外したらただじゃおきませんよ』
秀が言った。
「分かってるよ」
龍華は薄く笑った。すると、目の前にいる竜が大きな声で鳴いた。
「これで終わりだっ!!」
竜は勢いよく龍華の方へ向かってくる。龍華は両手に炎をためた。
「止めだっ!」
龍華はたまった炎を放った。その炎は竜を包んでいった。だが、竜は炎を体にまといながらも龍華の方に向かってくる。
「くっ・・・」
『まだ・・・だめ・・・!』
『負けるかよっ!』
すると、いきなり炎がゴッと音を立てて竜の頭まで包んだ。すると、竜の動きが止まった。竜の体は徐々に消え始めていった。