「今日はどうしたん??」
麻里子は良を見ながら首を傾げた。
「まぁ、とりあえず座れって♪」
良は腕を引っ張り麻里子をベンチに座らせ隣に座った。
「なんなん??気持悪っ!!」
「とりあえず聞けって!!」
麻里子が黙って頷くと、良は言いにくそうに話し出した。
「あんな・・1日限定のバイトしぃひん??」
「はっ??どんなバイト??」
「えっと・・」
「早く言わなぁたし帰んで」
麻里子が立ち上がると良は急いで腕を引っ張り座らせた。
「待てって!!1日だけ俺の・・」
「俺の何??」
「彼女のフリしてくれっ!!」
良は頭を下げて、麻里子に向かって手を合わせた。
「えっ!???」
麻里子は目を見開いて暫くの間固まっていた。
良が恐る恐る顔を上げると麻里子はまだ固まったままだった。
「麻里子??」
「えっ!?あぁ!!なんなんそれ??」
「昨日おかんと喧嘩してつい女いるって言うてしまってん・・」
「んで??」
「イブに連れてこなおかんに3万取られるねんかぁ・・そんで1日彼女のフリしてくれたら1万やるし頼むわっ!!」
良がもう1度手を合わせると麻里子は下を向いてしまった。
「麻里・・」
「いいよ」
「・・・・えっ!!??」
良は驚きのあまりベンチから立ち上がった。
「だから、い・い・よ!!」
「マジで!!??」
「うん。だって日給1万は熱いし♪」
「ありがとう!!絶対イブ空けといてくれよっ!!」
「分かりました」