その部屋には光があふれていた。
もはや光だけかと思われたが、その部屋には一人の少年と羽があった。光は羽から発生しているようだった。少年はしばらくその羽をみつめていたが、やがて口元に笑みを浮かべた。
不意に少年の手が羽にのばされた。笑みがますます広がった。少年の手が羽に触れた、と思った時だった。
バチッと音がしたかと思うと光はあっという間に闇へと変わり少年を飲み込んだ。
その後にはもう羽が光るだけだった。
さて、ここはとある住宅街。朝の5時半だというのにまだ起きている人がいた。
彼はある事情で寝れないでいた。