キッチンで麦茶を入れて、シュウジの待つ自分の部屋へ戻ると、シュウジはベッドの下にちょこんと座っていた。
「はい。麦茶だけど」
「ああ、サンキュ」
グビっと一口飲んで訪れる沈黙。
き、気まずい……。
どうしよう、聞きたいことはいっぱいあるけど、何て切り出せばいいのか…。
そんなことをグルグル考えていると、シュウジが沈黙を破った。
「…あいつと別れてきた」
…へ?
「今日朝イチであいつと会って言ってきた。『オレには他に本気で好きな女がいるんだ』って」
…それで学校来なかったの?
「だから…オレ今フリーだけど……どうする?」
「ど、どうするって…」
何て答えればいいの?
驚きと嬉しさでパニクってて頭が上手く回転しない。
「都合よすぎるかもしんねぇけど…」
ふ、と真剣なまなざしのシュウジと視線が交わった。
「エリカ…オレのもんになってくれる…?」