Drug&Heart?

紅葉りょう子  2006-11-14投稿
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深夜1時。
今日も私の寝室のドアが開く。私は眠ったフリをする。
毎夜毎夜、男は私の部屋に入ってくる。一週間前から毎晩こうだ…。

キィ…パタン。

ドアを閉めると、布団の中にモゾモゾと体をねじ込んでくる。

『はぁ…はぁ…サツキ…』

臭い息は荒く、耳元で囁く男の声に私は鳥肌がたつ。
お兄ちゃんは大学三年生だ。実の兄なのに、なぜこんなことをするのかサツキには理解できなかった。

寝ながら右を向く私を後ろから抱くようにして、服のなかに手を入れる兄。

胸を揉みしだかれ、いじくりまわされ、下半身へと手を伸ばす…。

…昨日はパジャマのスボンをおろされ、パンツに何かをかけられた…。

だんだんエスカレートする兄の性的嫌がらせにサツキは恐怖を感じていた。

今夜はナニをされるか…。

考えただけでゾッとする。
…一度だけ、抵抗したことがある。一番最初に部屋に入ってきた夜だ。
悲鳴をあげようとしたら口を押さえ込まれ、腹を殴られた。

『騒いでも無駄だぞ?母さんは俺たちに無関心なんだ。』

苦しくて、息ができなくて…気持ち悪かった。

うちは母子家庭だ。
母は家庭に関心がなく、新しくできた男を家に連れ込む…。

二階に私たちがいようがいまいが、彼女には関係ない。
恐い…いやだ。

サツキが怯えるのを楽しむように、兄の手はサツキの体を這い回る。

『サツキぃ…はぁっ…はぁ』

お尻に硬いモノがあたる。荒い息で何度も何度も股間をこすり付けてくる。

虫のようにはい回る手が、サツキのパンツの中へと侵入してきた。

サツキの敏感な部分をみつけると、つまんだり、指で弾いたりして遊びだす。

『……ふぅぅ…』

漏れる声を必死に押さえ込む。

『あれぇ?…サツキ、起きちゃったのかなぁ…?』

妙に甘ったるい声でサツキの耳をなめ回す兄。

『ほぅら…入ってくよ』

蛾の幼虫みたいなおぞましい指が、サツキの中に突っ込まれる。

『ぅうん…!』

『きもちいいの?サツキ、きもちいいのっ?』

ぎしっ…ぎしぎしっ!

一階で床が軋む音がした。
…お母さんが起きてる。



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