『やだ。勝手に付いていくから。』
やっぱり諦める気はないみたいだ。更に二人の口論は続いた。
『来たら恨むよ。それでもついてくんの?』チィは強くうなづいた。『チィ、顔に不安って書いてあるよ』
チィも負けじと、
『ツキこそ、心細いって書いてある』といった。図星。たしかにそうなんだ。きれいごとかもしれないけど、巻き込むようなカタチになってしまうのがツキはいやだった。ツキはそれを言葉にして言うことができなかった。それはきっと、本心ではチィの存在が心強いからで…。ツキはそんなチィをほっといて、スライダーに足を踏み入れた。すると、チィがツキの腕を掴んだ。その瞬間に二人は急降下していった。
『わあああああああ!』
『きやあーーー!』
チィは、ツキの腕を掴んだままだった。