届けることさえ出来ない手紙をここに。
忘れられないんじゃないんだって。忘れたくないんだって。気付いたことは、そぅ多くはないけどはっきりと言えることがあるよ。君に伝えたかった気持ちは収拾出来ないくらい溢れて、でもまだまだ未熟な私には言葉にすることさえ出来なくて。
本当は言いたいことも、言えなかったことも沢山あるんだよ。
初めて君に逢った日。振り返ってみるには遠すぎて、忘れるにはあまりにも形がありすぎる。目が離せなかったわけじゃない。一目惚れしたわけでもない。ただ、楽しかったんだ。
自分の気持ちに気付いたのはいつだったかな。覚えてないんじゃない。けど、認めたくなかった。気付いた時はもぅとまるわけなんてなかった。自分の気持ちに嘘をついてでも、離れたくなかった。そうすれば、一緒にいつも笑えるんだって信じてた。
終わりがあることには、常に目を背けてた。
さよならを言われるのが本当に恐かった。だったら自分からさよならしてしまおうなんて、どうしてあの時思ってしまったんだろう。
いつもの道に、いつもの匂い。今は過ぎ去ることしか出来ない場所を、いろんな人にもみくちゃにされながら、私はみてるんだよ。
私の最後のメッセージには気付いてくれたかなぁ。さよならにしてはあまりに短い言葉だったね。
私のあの時の精一杯だったんだ。
今なら言えるよ。君に出会えて本当によかった。ありがとうでいっぱいなんだよ。
ひねくれものの私には面と向かって言うことはつらすぎたんだ。今はもぅ届けようもないけど、今、きちんと自分の気持ちに向き合おうと思ってるんだ。
大好きだったんだ。全部。
色んなものをくれてありがとう。
ただ、最後に少しだけ文句を言わせてね。
いつも振り返れば君が背中を押してくれたのに。立ち止まったときは手を差し伸べてくれたのは君なのに。「頑張れ。」君の最後の言葉。ついていく人も、振り返ればいつもそこにいる人も見失った私はどうすればいいの??
大切なものだったから、どうしようもなく愛しいものだったから。過去形になってしまうなんて、信じたくなかったけれど、今きちんと言っておくね。
届くことのない気持ちを、今この手紙に。