運命2[さだめ]

夢海  2006-11-16投稿
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手術をした夜…


ナースコールを鳴らしても、なかなか来ない……
何度か鳴らし、やっと顔を見せた。
そこで痛みを告げると、
『痛いに決まってるでしょ!!切ってるんだから!!』
…動けない身体の苦痛と、精神的なショック…そして40針の傷が疼き、なかなか寝付くことが出来なかった…

次の日、身体を拭きに看護婦がきた。
足を上げ、無造作に拭き上げた。無造作というよりは適当にと言うべきか…終わったら手術した足を持っていた手をスッと除けた。
ドンッと鈍い音がし、その時から私の痛みは更に酷くなった。

それでも、自分の中で
《こんなものなんだ…切ったんだから…我慢しないと…》
そう思い、歯を食いしばり数日が過ぎた。


2週間後…手術後、初めてのレントゲンが個室にきた。その時も、まだ激痛が走っていたが以前、看護婦から言われた事が頭から抜けることはなかった。
《切ったから、しょうがないんだから甘えたこと言ったらダメだ》
そう自分に言い聞かせて先生に告げることはしなかった。


更にに2日がたち、先生が部屋に来た。
『特に気にすることないんだけど、違うとこが折れてるから、念のために1週間リハビリ延ばしたほうがいいから』
そう言い放ち、部屋を出ようとした。
『先生っっ!!』
『なに?』
『特に気にすることなければ、リハビリを延ばすことはしなくていいんじゃないのですか??』
『…うん、念のために、ね、、』
段々、声が小さくなる。
さすがに私も不安になり
『納得できないので両親にも詳しく説明、お願いします!!』
『いいよ!』
人の命を手掛ける人の受け応えとは思えない言いかたで、どうかすれば半分、逆切れに近い口調で去っていった。

説明の日…親がきた。先生から呼ばれ小さな部屋に入った。
『何故、手術で切ったとこでない所が折れているんですか?』
『う〜ん、、ナースは扱いが分からないからね〜! !』
『えっ???看護婦さんが折ったんですか???』
『それしかないわな〜』
『それって看護婦さんのせいだと言うことですか?』『まぁ、一週間リハビリ延ばせば他の人と変わらないんだから!』
絶句した…
《一体、この病院は何なんだ…》
不信感が募ってしょうがなかった。不安と、そして何より、これから先、この病院に期待するものは何1つないことを悟った。

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