−PM1:30 ルイシャン村−
「貴様等、何者だ」
「ただの掃除好きです。
さぁご同行してもらいましょう。あなたのその考えを警察に話してもらいます」
「まだなにも言ってないぞ。何故分かった」
「それはあなたには関係ありません」
緑に囲まれた中の一本の線路。そこを今一時間に一本の汽車が走っている
「中野さん。駅が見えてきましたよ」
一人の女の子が興奮気味に口を開いた。
「こらこら歩さん。
遠足に来たわけではないんですよ。そんなに興奮しないで」
長身で物静かそうな男が眼鏡を直しながら話した
「分かってますよ。ここには仕事で来たって事ぐらい。ちょっとはしゃいでみたかっただけです」
小柄で茶髪のかかったポニーテールの女の子が口をとがらしていた。
「そんなにいじけないで。ほら駅に着きますよ」
「上手く話しをそらしましたね。いいですよ。もう中野さんなんか知りません」
女の子はまた口をとがらした。
「やれやれ。困りましたね。まぁいいです。どっか喫茶店で聞き込みでもしましょう」
「本当にこの村にいるんですか?あの男」
歩は半信半疑で問い掛けた。
「それを調べるのも私達の仕事です」
“ニコッ”
「そんな笑顔で返さなくてもいいじゃないですか。本当にもぉ〜・・・!
あっ喫茶店ありました」
歩は指を指した。
「御手柄です。歩さん。さぁ中へ入りましょう」
二人は喫茶店へ入っていった。