みきとは月に2回ほど店に会いに行った。会うたびに彼女に惹かれていく自分が不思議に思った。
風俗に行ったことがなかった訳じゃないけど…あくまで性欲処理のためで、恋愛感情を抱くことなんて信じられなかった。
ただ、この時忘れていた何かを思い出してた。久しぶりにドキドキしているのがわかった。メールひとつで有頂天になるなんて、まるで高校生みたい。
この頃仕事が平日休みってこともあって、スロットを覚えた。当時はAT機全盛期で朝から6を掴めば、10万勝ちなんてザラにあった。これで食っていけるやん!って気にもなってた。「で、気が向けばみきに会いに行けばいいやん」
そんな気楽な関係が都合良かった…そう…あの事件が起きるまでは…