ある晴れた日のこと
花びら一つつまみあげ
指でくるくるとまわし
楽しげなステップをふむ
先の見えない坂道を
桃色の絨毯が彩る
大丈夫 歩いていける
黒い服は黒い服でみんな同じ
海兵さんの服は海兵さんの服でみんな同じ
彼らもまた坂道を上ってゆく
私一人が麓に止まっている
皆は歩みを止めない
首を振り、穏やかな空気を体に染み込ませ
大丈夫 笑っていける
私は一人じゃない
手をつないでくれる誰かがいる
隣りを歩いてくれる誰かがいる
道の先に立ち、導いてくれる誰かがいる
まだ何も入っていない鞄を持って
地平線の果てを目指して
前を向いてゆっくりと足を前に踏み出した