しばらく沈黙が続いた
南方はバツの悪そうな顔をしてミユキを見た。
ミユキは下を向いていて表情がわからない。
南方が意を決して言う。
「うん、六ヶ月は帰れない…」
ミユキは下を向いている。肩が震えている。
南方は動揺して言った。
「他の惑星に行くなんて、一生に一度しかないチャンスなんだ。この目で宇宙のすべてを見たいんだよ」
ミユキは顔を上げた
泣いている
南方は心が押しつぶされたように苦しくなった。ミユキが弱々しく言う
「それがエバラクくんの夢だもんね…。でも、私すごく不安なの。六ヶ月も会えないとエバラクくん、きっと他の星の子を好きなっちゃうじゃないかって…」
ミユキはとたんに声を上げて泣く。
「そ、そんなわけないだろ。俺はキミが一番大切なんだ」
すかさずミユキが言う。
「じゃあ私もつれてってよ！」ミユキは精一杯声を張り上げた。
南方はミユキのことが本当に大好きだったし、これからミユキのような彼女ができると思わなかった。
南方は決心した、ミユキと一緒に宇宙へ行こう。そして二人で宇宙の全てを見よう。
ミユキが帰る姿を見届ける、ミユキはすごく喜んでいた。
南方は山下のチケットをだまし取ることを考えると複雑だった。
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