見慣れた風景、聞き慣れた音、気付くといつも通る道、僕は線路を走る列車の如く毎日を過ごしてた。
2068年9月15日
肌寒さを感じさせる風、僕は通学する。僕の名は水鏡院 零[すいきょういん れい]都内の私立中学に通う3年生、成績はトップを維持している。遺伝で髪は銀髪だ。運動は武術に関しては負け知らずでもある。「零君、
何を見てるのですか?」
「空をな・・・。」
「そういえば、久しぶりの晴れですね。」
今、僕と話してる少女は
魅童 遥
[みどう はるか]
同じ中学に通う同級生で、幼なじみだ。
「気付くと卒業まで後少しだな。」
「はい。」
学校に着くまで思い出話をしていた。
放課後・・・
「遥、先に
帰ってくれないか。」
「用事ですか?」
「執行部の会議だ。」
僕は全校生徒の推薦で執行部会長に任命されたのだ。近日に学校祭が開催されるため、執行で会議が開かれるのだ。
4時間後・・・
「では、本日はこれで。」荷物をまとめ、下校した。帰宅途中にある空き地、何やら違和感を覚える。
空き地に入る。突如、足元に無数の文字が現れる。
辺りの風景が変わる。
(何だ。一体・・・何が起きたんだ。)
声が聞こえる、
結構な人数だ。
「観念しろ!」
「断る!」
一人対複数の
争いのようだ。
「人間が何故!今は奴を仕留めるのが先だ。その後で片付ける。」
数人の男達の会話に何か恐怖感を覚える。
命を狙われてる男が目の前に飛ばされた。
「大丈夫ですか!」
僕はその男に話しかけた。そして、話し掛けられた。「生き延びたいか。」
「え・・・。」
「大きな代償を払う事なるが生き延びたいか?」
「代・・・償?」
僕は疑問を感じた。
「お前の日常が代償だ。」日常・・・つまり、今までの生活を
送れなくなるのか。
「生か死か、早く選べ!」僕は迷った、今までの記憶が走馬灯のように浮かぶ。