彼女は詩を書くのが好きだった。
話してみると優しい感じの人できさくに話ができた。
僕が絵を描いて彼女がそれに詩を付ける。
そんな風に仲良くなっていったんだ。
彼女といると楽しくてね。
風のように毎日が過ぎていった。
学校も卒業して2人で生活するようになった。
本当の幸せを見付けた感じだった。
僕はその日も家の縁側で庭を見ながら頼まれた絵を描いていた。
突然の頭痛でその場に倒れこんだ。
気が付いたら目が見えなくなっていたんだ。
僕は絶望した。
目が見えなくてどうして絵が描けるのか。
僕はもう布団から起き上がろうとしなかった。
力も出なかった。
僕は彼女を呼んだ。
「出ていってくれ」
「そんな体でどうするんです?」
「早く出ていけ!」
おもいっきり叫んだから彼女も驚いていた。
彼女は荷物をまとめて出ていった。
僕は孤独になった。
隙間風が寒い。
涙があふれてしたかなかった。
ぬぐってもぬぐってもあふれてくる。
━━神様どうして
“目”なのですか
どうして僕から光を奪ったのですか
そのような問いを何日も繰り返しました。