天使の架け橋 一

ぽち  2006-11-21投稿
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朝から騒がしい教室を開ける。

何故かしん…と静まり返る。
そして何秒か経つとまた元のうるさいクラスに戻る。

―私が入ってきちゃ駄目なのか?



柚木は迷うことなく席に座る。そしてすぐ、授業が始まるまで読書をする。


別に柚木はいじめにあっているわけではなかった。でもクラスで浮いている存在。

柚木は黙々と小説文字を追っていく。


その時、トンッと誰かが柚木の肩を叩いた。ふと振り返ると、そこには斎藤一樹の姿が。

「手紙読んでくれた?」


………?


あぁ、何かと思えば…。


「読んだけど、何?あれ意味分からないんですけど」

慣れない会話にどこかぎこちない

暑くもないのに汗かいちゃってるし、必要以上に心臓動いてるし。


「読んでくれてたらそれでいいんだ。

その約束絶対忘れないでね」


朝日にうつる一樹の笑顔はいつもより綺麗に見えた。

斎藤なんていつも一人ブツブツ窓の外を見て喋って、急に笑いだしたりもする。
やっぱり周りは誰も斎藤に近づこうとしない。



私、変な人に目をつけなれちゃったなぁ…


柚木はひとつため息をついた。

まぁ自分も他人から見れば十分変な女なんだろうな。





―それから十日語…



いきなり学校で訃報を聞かされる事になるなんて…




―斎藤一樹、昨夜学校の屋上から身を投げ出し死亡。―\r




―続く―\r



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