〜Stliker〜哀編(16)

焼き魚  2006-11-22投稿
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かつての同僚、ロイに再会を果たした龍雅は自分との近況の違いを複雑な気持ちで思っていた。やがてロイは去り、そこへ結奈がやって来た。
結奈「…はぁ、やっと見つけた!!もう!あの後グルドやら逃げる人々に巻き込まれて大変だったんだから!!」
龍雅は特に驚く様子もなく…
龍雅「そうか…、グルドが奇襲してきた場合はよくある事だ。」
結奈はむくれた。
結奈「何よ!自分は知ってるみたいな言い方して!…そんな事よりさっき誰かとしゃべってたよね?ストライカーに乗ってたみたいだし…、軍人さん?」
龍雅は軽く溜め息をついた。
龍雅「見られたか…、まぁかつての同僚と言ったところだ…。…それよりもう一人は?」
結奈「あぁ、綾香のこと?さっきのグルドの通った方向がガチであの子の家の方向だったの!で『家が心配やから帰る。』って。」
龍雅は次の瞬間、非常に真剣な表情で結奈を見つめた。
龍雅「突然で悪いけどここでお別れだ。俺は行かなければならないところがある。」
結奈「え!?何?急に?ちょっと!!」
そして龍雅は結奈に背を向け歩き出した。2、3歩歩いたところで立ち止まった。
龍雅「見舞いとか、わざわざ来てくれてありがとな…。あと、綾香にもよろしく言っておいてくれ。」
そう言い残し、龍雅は去った。
誰もいなくなった後に結奈が一言…
結奈「なんで綾香だけ名前覚えてんの?」

アナウンス『緊急事態宣言解除により、全線運転再開します。』
ここは市街地の駅構内…。龍雅は特急のチケットを購入するためチケットセンターに入った。するとそこになんと綾香がいた。綾香が龍雅に気付き、近寄って来た。
綾香「あっ!龍雅じゃん!!今からどこ行くの?」
龍雅は不思議そうな顔で答えた。
龍雅「Z県だ。…なんでお前がここに?」
綾香少し間をおいて答えた。
綾香「…っあ偶然!あたしもZ県行くとこなんだよ〜!」
龍雅は少しの間と綾香の回答に対して何となく察しがついた。
龍雅「…今考えただろ?大体、その歳の女の行動くらいなら少しは察しがつく。馬鹿なことはやめろ。」
綾香はニコッとした。
綾香「やっぱバレた!?違うの〜!親とケンカしてさぁ!んで最悪な事に彼氏とケンカ中で行けないし!結奈には世話になれないし!」
龍雅は綾香の行動に対して何も言わなかった。
ただ一言…
龍雅「…邪魔はするなよ。」
こうして龍雅と綾香はZ県に向かうことになった。



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