あなたに夢はありますか?
あたしの道
幼い頃は夢などたくさんあった。
ケーキ屋さんになりたい
パイロットになりたい
お花屋さんになりたい
夢は数えきれないほどあって、毎日ふえていく…。
今思えば、くだらない。
でも…幼いあたしにも確かに夢はあったんだ−…。
明日から高校見学の準備始めます。見学したい高校を決めといて下さい。
2−3組、担任「中山美代子」先生がそーいった。
あたしは行きたい高校も見学したい高校もなかった。
というか、高校に行く気はない。なんで?と聞かれたら、こーゆうだろう。めんどくさい。勉強をしたくない。朝、眠い。
わがままな理由だ。
でも、それがあたしの本当の気持ちだからしかたがない。
「美和」はどの高校見学に行くの?
親友の「美香」が聞いてきた。
美香とは小学校からの長い付き合いだ。
んーどーしよっかなぁ…。
美和は行きたい高校とかないの?
ないなー。てか、高校行く気ないし。
まじでー?やばいよ。それ。
やばい?なんで??
だってさぁー高校行かないとろくな大人になれないよ。
へー…。
だからさぁ、高校は行った方がいいよ?
行きたい高校なんかすぐ見つかるしさっ!
…うん。考えとくよ。
……なんか感じわりー。そのときあたしは、美香がとても嫌な奴にみえた。
美香はあたしがろくな人間じゃないって思ってたのか…。
確かにあたしは頭が悪い。テストも絶対赤点だったし…。
そんなことを思ってるあたしが、感じ悪いのかも…。
…でもね美香、行きたい高校なんてすぐ決まらないよ。
だってあたしには、夢も希望もないもん。
あたしはそのとき美香が、ううん、みんながとても眩しく見えた。
あたしはその光の中に一人おいてかれた…。
つづく!