私は夢を見た。
白い。
周りが白い。
それに誰もいない。
沈黙…。
進んでも進んでもそこは未知の世界。
白い世界。
道は無限に続く…
そこに黒い人影が見えた。
その人影は私を呼んでいた。
『友…!友世…!こっち…!』
私はその声に引きずられてゆっくりその人に近いていった。
『速く…!後ろを振り向いてはダメよ!』
その人影は手招きをしているようでもあった。
人影は焦っているようにも聞こえ,私は走った。走っても人影には近づけず半泣き状態だった。
その時。私の口から出た言葉は、
『お母さん!』
私は叫びまくった。
お母さんは必死に 『後ろを振り向いてはダメよ!』
といっていた。
それがその人影のせいでとうとう後ろを向いてしまった。
『振り向くな』ッて言われても人間というものはどうしても振り向きたくなるのだ。
後ろから追いかけてきるものは。。
髪の毛が長く…
口が耳まで裂けてて…目がつり上がってて…
頭に浮かんで来たのは“美佳”だった。美佳は
【サッチャンハネ♪サチコッてゆぅんだ本当ハネ♪】
と歌を歌いながら私に飛び掛かって来た。
[キャア!]
私はそこでベッドから飛び起きた。
『友世!友世!』
そこには私を心配そうに見つめる美佳が見えた。
『友世…友世私が『今からいく?』ッて聞いてたのに友世ッたら突然倒れちゃってさ…。』
『ゴメン。ハハ…寝不足かなぁ。。』