僕の辞書に「恋愛」という言葉は載っていない。
なぜなら自分自身が恋愛をしないから。親の影響でね。
だから僕は空手の道を進んでいた。
でもね。
そんな道に邪魔な木を植えた奴がいたんだ―\r
2006年4月7日 広島県広島市・・・
温井中学校
「ふーん。ここが僕の通う中学校かぁー。」
うん。なかなかいい学校ー。
あ、こんにちは。僕、飛鳥祐輝って言います。え?名前が男っぽいって?んー。実は、僕の母親、産んだ後逃げたんだよね。だから、父親が命名。ちなみに、空手二段。僕っていうのはクセ。
「ゆーうーきー♪」
嫌な声がしたのでさっと僕はよけた。その声の主は派手に転んだ。
「いたーっ!!!祐輝ひどいよー;」
「だっていやなんだもんb」
「・・・・」
派手に転んだ人―じゃない。由川美夏(ゆうがわみなつ)はブラシで砂をはらうと僕にこう言った。
「せっかくこの中学校に来たんだから、恋愛しようねーっ♪」
そういうと、どっかに行った。
だから、僕の辞書に恋愛という言葉はないってば。