ツキ達が眠っている時―森のとある場所で巨大な木とリスが話をしていた。
『眠りの園に子供が二人はいったみたいじゃの』
木は何もかもお見通しの様だった。
『どうするんですか、モヒダさん。』
か細い声でリスがたずねた。
『まぁ、みておれ』
ズルズル…ズル
『うん?』
変な音でツキは目覚めた。花畑にいたはずなのに…と思い、周りを見回そうとした。けど体がうまくうごかない。おまけに足首に違和感があった。自分の体が後退しているのに気付いた。
『なにかにひっぱられてるぅ?!』
ツキはもがいたが、足首に巻き付いている太い紐はほどけない。
『ぎゃあーーーっきもいきもいーーっ』
必死で雑草に捕まるが、やっぱり無駄だった。そして次の瞬間、ツキの体が一気に木々よりも遥かに高く舞い上がった。足首に巻き付いている紐はツキを弄ぶように運んでいる。
そして、上がったかと思うと、急降下し始めた。
『――――――!!』
叫ぶことすらできないほど、怖かった。いくら空中ブランコ担当だったとしても、この高さからの落下はさすがにこたえた。
段々地上がせまってくる―やばい!!
と思った瞬間、地面ぎりぎりでツキの体がフワッとういた。そしてまた、あの時と同じように全身から光を発していた。
落ちた事にも相当びびったが、今のももっとびっくりした。
『でた…光マツリ…』