気がつくと稔は断崖絶壁の崖っぷちに立っていた。思わずそこから足早に逃げた。数分歩いたが誰もいない。建物も何もない。稔は森林の中を夢中で歩いた。全く記憶にない景色だけが広がっていた。〈ここはどこなんだろう?夢か?〉しばらく歩くと海を見渡せる絶好の丘があった。〈綺麗だぁ。ここは無人島か?〉ようやく事態を解決しばしめていた。下を見ると一人の女が見えた。ただ後ろ姿でわからないがその女は海を見つめていた。近づき〈あのぉ・・・〉と声をかけると女はびっくりして振り返った。女の顔は喜びと驚きが入り混じっていた。[誰!?]〈いや・・ここどこですか?〉[えっ浮世島。]稔はやはりこれは夢だと思った。それから稔はそこで座り話をした。女の名は朱美と言った。茶髪でロングヘアーの大人っぽい顔をしていた。笑顔がとても魅力的だった。〈超かわいい。〉稔は心の中で呟いた。〈ここは無人島?〉[うん!男女合わせて二人しかいないの。]〈マジで!?じゃあ何でこの島に住んでるの!?〉[住んでるんじゃない。気がついたらここにいた・・・]朱美は急に泣き出した。気まずい不陰気。〈ごめん。変な事聞いて 〉朱美は涙しながら笑っていた。[違う!ずっと一人だったから稔君がきて凄いうれしいんだぁ!]続く