「我々の勝利だな」
「はい、ほぼ敵の艦隊は壊滅…残存艦隊も涙の海に撤退を開始しました」
「取りあえず我々の損害状況の確認だ」
「了解っ。各艦に連絡を取ります」
「分かった。宜しく頼んだぞ」
我々はリステンシア海において勝利を収めた。だが月には地球軍の宇宙艦隊の大半が集結しつつあった…その数は2000隻近く…
「我々はこれから月の静止軌道上にある補給軍港を攻撃する」
「艦隊の編成はどぉしますか?」
「エイン級巡洋艦、20隻とカッセル級駆逐艦、30隻で叩くっ」
「了解しましたっ」
「火星軍艦隊がこの軍港に接近中との報告があります」
「月の『虹の丘』に救援要請を」
「了解っ」
「それと軍港の周囲にシン級を配置っ、敵艦艇を確認次第、砲撃を開始しろ…敵を軍港に近付けるなっ!!」
「了解しましたっ、直ちに中佐の艦隊を出撃させますっ」
『ここが墜ちれば月の補給は一気にじり貧になる…それだけは防がねば』
「艦隊配置が終了しましたっ、いつでも攻略作戦を開始出来ます」
「よしっ…現時刻より地球軍の月静止軌道上補給軍港攻略を開始するっ」
「了解っ!」
「我々の実力を見せつけてやる…主砲射程圏内に入り次第一斉射を開始しろ」
「荷電粒子加速砲の充電を開始。ミサイルで護衛艦隊を牽制しろっ」
ドシュッ、ドシュッ、
「敵艦隊を確認っ!」
「全艦に発令っ!砲撃を開始しろ。」
「了解しました」
バシュッ、バシュッ、
ドォォン、ドォォン、
「護衛艦隊より砲撃を確認しましたっ」
「回避っ、反撃しろ!」
キィィィン、ドォォン、
「3番艦が被弾っ!」
「軍港の攻略が最優先だっ!被弾した艦は退避行動をとれ。落伍艦は放置しろっ」
「全艦にそう連絡しますっ」
「あの軍港を制圧しなければ我々の本大戦における勝利はないっ」
「艦隊の3分の1を損失…これ以上の戦闘は不可能ですっ」
「今、我々が退けば軍港が墜ちる…ここが墜ちれば月は火星軍の手に落ちる…」
「ですが、救援はまだ到着しませんっ」
「諦めるなっ!まだ負けた訳じゃないっ」
その時、月からたくさんの光が見えた!!
続く