Jumpin' Five 6

曽根菜由美  2006-11-25投稿
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 一週間経って、私はまた練習に来た。
 そういえば、私はいつ正会員になったのだろう。たしか2ヶ月って言ってたのに、もう3ヶ月が過ぎてる。コンクールの打ち上げで一曲歌ったのに。しかも華原朋美なんぞを。それでも、私はまだ正会員になれないの?ま、会費タダでここにいれるんだから、いいけれど…。
 そう、「カラオケ一曲歌わないと正会員になれないよ。」と言ったのは、今、前で指揮をしている望月進一さん。進一さんは、この楽団の団員指揮者らしきことをしている。何度か、いろいろ音楽の話をさせてもらったが、私の悪い癖が出つつある。色白でまぢめそうな面立ちは、基本的に私の好みかもしれない。神戸さんがそうだったから。神戸さんへの思いが消えたわけではないが、進一さんはなかなかよい。ただ、私よりも7つ年上で、ひょっとするともう売れている人かもしれない。身形も良く、楽器はトロンボーンだし(どういう関係があるのぢゃ?)既婚者である可能性は高い。指輪…そんなもの、結婚しててもしない人はかなりいる。進一さんはしていないようだけど、それでは判断できない。
 まあ、いづれにしても、私の場合は、叶わぬ恋というケースが多いから、今は様子見というところかな?
 私は、練習にはわりと早く行く。行くとまだ2〜3人しかきていない。しかし、その2〜3人のうちの一人が代表の沢井さんで、打楽器まで出してくれている。ほんとに頭が上がらない。代表だから、という責任感もあるのだろうけれど、沢井さんはこの楽団に対して一生懸命である。34歳で、ガッチャマンを唄う世代なのに(は?)肉体的にも精神的にも、自分を押し殺して頑張ってくれている。
 したがって、私が来たころには打楽器が並んでいて、私はセッティングすればいいだけなのだ。それなのに…。



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