〜Stliker〜哀編(21)

焼き魚  2006-11-28投稿
閲覧数[539] 良い投票[0] 悪い投票[0]

ゲンがシャッターのボタンを押した瞬間、ディア=パノスの前に眩いばかりの光が入ってきた。
龍雅はシートに座り、手に持った小型ノートパソコンでパスコードを入力した。
ウィィィン…ギギギ…。
鈍いモーターの音と共にコックピットの全モニター、コンソールキー共に電源が入ったことを示すサインがノートパソコンに映った。
龍雅はパソコンの画面から流れるように映し出される情報に目を凝らした。
龍雅(出力が半分しか出ないのか…仕方ない…。)
するとゲンが怒鳴った。
ゲン「何をしておる!!足りない分は自分の腕で補え!!お前はそれでも軍の元エースパイロットか!?」
龍雅は鼻で笑った。そしてこう返した。
龍雅「言われるまでもない…。ディア=パノス。発進!!」
ゴオォォォォ!
背中についたたった一機の大型バーニアが点火したと同時に轟音が鳴り響き、漆黒に染められた機体は一気に空へと飛び上がった。
するとすぐに市街地にうごめく数体の影を確認した。
龍雅はなんのためらいもなく数体の影のど真ん中に降り立った。
龍雅「黒い体、体長約10m。間違いない。ジゴクワグマだ。」
ジゴクワグマは4体ほどでディア=パノスを取り囲んで来た。
龍雅は驚いた。
龍雅(馬鹿な!ジゴクワグマが敵を取り囲むだと!?)
次の瞬間、敵の一体がディア=パノスに前足の爪で攻撃を仕掛けて来た。
右手で攻撃を受け止めるディア=パノスだが別のもう一体のキックによる攻撃を横腹に食らい、近くのビルまで吹き飛ばされた。
龍雅は更に驚いた。
龍雅(嘘だろ!?単体のみでしか攻撃をしないジゴクワグマが連携攻撃だと?)
ディア=パノスは起き上がった。その瞬間、龍雅はニヤリとした。
龍雅「なるほど、もう今迄の敵じゃないってわけか…」
ディア=パノスはバーニアを全開にした。そして姿勢を低くして一体の懐に入った。
龍雅(この俺に連携で挑むとはいい度胸だ…。)
ディア=パノスは腰を捻り、そこからジゴクワグマの顔面に向かってパンチを繰り出した。
バチィィィィン!!
ジゴクワグマ「フゴォォォ!!」
ジゴクワグマの顔面は潰れ、その場で一体が崩れ落ちた。
龍雅「…あと3体。」



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 焼き魚 」さんの小説

もっと見る

SFの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ