アルコールには弱い方で、記憶を無くす事は珍しくなかった。浴室から出ると水を一杯飲みほし寝る為に寝室の部屋へ入って行く…が、入口で足が止まる
「…ん?…え?」
毎晩寝ているフトンに違和感を覚える。明らかにおかしい。部屋は暗いが敷きっぱなしのフトンに『なにか』でボリュームがあるの位は分かる。
体験した事の無い緊迫感、あるいは恐怖を抑えながら静かに脇にある電気のスイッチを入れる。
『カチッ』……スイッチの音にそれは反応を示さない。しばらくの静寂…
「(…大丈夫だ!もし泥棒ならシャワー中に逃げてるだろうし……じゃぁ一体なにが?)」