自分に危害を与える存在が無い事を何度も繰り返し自分に言い聞かす。
どれくらいの時間が経過したか、ついにフトンをめくる行動に移る。
鼓動が限界に達した振動を体が覆うが震える手をなかば無理矢理に掛け布団へのばす。そして意を決して一気にまくった。
『バサッ!!』
……頭のどこかで覚悟していた光景があった。しかし認めたく無いのか思考が働かない。………人間だった。目の前の現実を受け入れると同時に腰を抜かし、その部屋から四つん這いで逃げ出す。しかし目はそらせずダイニングの端に行き着く。その人間は異様だった。体育座だ。