私の名前は有姫(ユキ)。普通の両親と妹を持って普通の家に住み、普通の生活を送っていた普通の女の子です。
…小学生までは。
私が幼い頃はすごくモテモテだったんです。
(まー、幼い頃の自慢話しをしてもイタイだけですが)
目はくりくりして髪は長くサラサラでお人形みたいだった幼稚園の頃の私は男の子の憧れの的でした。
しかし天使のような顔と裏腹に性格はものすごくキツク、男どもを尻に敷いて「ホーホホホッ!!!!」なんて平気で言っていた悪魔のょうな性格でした。
(そう、ワタクシは俗に言うドSなのです)
あー、輝かしい幼稚園時代。
永遠に男にチヤホヤされて生きていたい。
この頃そんなこと考えたことなんてなかった。
小学生の私はまるで餓鬼大将でした。体は大きく、男子なんて10?の差をつけてワタクシの方が大きかったです。それに加えて幼稚園の頃と変わらないドSな性格ですよ。そりゃー餓鬼大将になりますよね。
周りの人達なんて私を恐れて誰も口ごたえなんてしませんでしたからね。だって口ごたえしてきたら私の張り手がとんで来るんですよ?そりゃー、黙ってるのが利口ってもんですよ。
だけどワタクシだって皆に恐れっぱなしなわけでもないですよ?皆と一緒に遊んでワキアイアイでした。
必ずワタクシが中心となりドッヂボールやサッカーなどをしていたものです。
そう、小学生の頃は男子にも女子にも慕われワタクシを中心に世の中回っていました。
そう、怖いものなんて今の私には何もなかった
はずだった…
幼稚園・小学校と天下時代を生きてきたワタクシにとって、これほど辛いことはなかったです。
それは中学校の幕開けとともに……。
●糸売●