Traitor 3

 2006-01-11投稿
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カフェに入ってきた少女は、長くて黒い髪をしていた。
「アヤメ?どうしたんだよ。今は休憩中だぞ。」
ロイドが顔を上げて言った。
「休憩中なら『休憩中』って書いた看板か何かを扉にぶら下げときなさいよっ!」
「忘れてたんだよ、ロイド。女の人にコーヒー褒めてもらって浮かれてたから、つい。そうだよね、ロイド。」
リファが顔を上げて言った。
「へぇ〜、ロイド、良・か・っ・た・わ・ね・ぇ!!」
「言い方に棘がありすぎだっ、つーかリファ嘘つくな!!」
「僕は嘘なんか言わないよ、人聞きの悪い。」
「えっ、ちょっ・・・アヤメ、信じるなよ!!!」
「ふんっ!・・・そうそう、リファにお客さんが来てるのよ。その人を連れに来たの。」
アヤメが扉の外に顔だけ出した。
「こっちですよ!!こっち!」
「あぁ、そこか。少し寄り道してしまった、ハハッ。」

アヤメの呼んだ人は、男性だった。精悍な顔つきで、二十代後半ぐらい。
「やぁ、リファ君はというのは・・・君の事かな?」
男性が、リファを見ながら言った。
「・・・はい、そうです。」
リファが、男性を見ながら言った。
男性はアヤメに礼を言って、軽い自己紹介をした。
「僕はホセ。ここよりもっと北へ言ったところに住んでる。リファ君には、ある頼みごとがあって来たんだけど・・・そこの金髪の彼は、誰かな?」
ホセが、ロイドを指差した。
「あ・・・初めまして。俺はロイドです。このカフェを経営してます。」
「若いのに、大変だねぇ。」
ホセが言うと、ロイドはいいえと答えて、アヤメがロイドを掴んで、
「ホセさん、もし私達がお邪魔のようなら・・・・。」
と言った。
「そうしてくれると、ありがたいよ。」
ホセがにこやかに言った。



続く

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